とうほくNPOフォーラムin南相馬2020 Section 2《NPOと行政》

開催報告

Section 2 《NPOと行政》関わりをどう活かすか ~役割と可能性~

上段左:横田氏 右:高橋氏 中央:門馬和夫氏

《登壇者》

高橋由佳 氏 一般社団法人イシノマキ・ファーム代表理事

門馬和夫 氏 南相馬市長   

《コーディネーター》

横田能洋 氏 特定非営利活動法人茨城NPOセンターコモンズ代表理事   

要旨

セクション2では、「NPOと行政-関わりをどう活かすか~役割と可能性」をテーマに、地域特有の様々な課題解決にNPOが、行政がそれぞれの立場でどのように取り組み、また、これからの新たな関わり方について考える機会となりました。

高橋由佳さんは、宮城県石巻市で農を通じた共生社会の実現と若者の雇用創出(コミュニティづくり)に取り組んでいます。高齢化等の人材の課題、耕作放棄等の農地の課題などの地域の現状と実態を把握し、浮き彫りになった課題解決に向けて石巻市に提案し、課題の共有を図ることで石巻市の施策や事業に繋がっている関係性について、具体的にお話いただきました。

 

 門馬市長からは、南相馬市の概要、震災前後のことも含めて紹介いただきました。この10年で約13,000人減少し、人口減少が大きな課題のひとつとのこと。震災時のNPOによる様々な支援活動からフェーズがかわり、これからのまちづくりをすすめていく上で、NPOとの新しい協働のかたちが必要と考えるということで、「まちづくり活動支援事業」「まちづくり市民活動団体支援事業」など説明をいただきました。

 コーディネーターの横田さんからは、お二人の事例発表を踏まえ、NPOの関わり方やそれぞれの特徴と役割について説明をいただきました。

 全体のお話を通して「それぞれの組織の特徴を理解し、対話の場づくり」が重要な要素のひとつであり、対話の際にはNPO側として具体的な事例を示すことが大切であり、行政側はNPOのような柔軟な視点をもつことが求められるということでした。複雑化かつ細分化してきている地域課題を解決していくには、まず、各々が持つ情報を持ち寄り共有し、お互いがより積極的にコミュニケーションを図る重要性を再認識した分科会となりました。

 

(記:中村 恭香:特定非営利活動法人いわてNPOフォーラム21)