とうほくNPOフォーラムin南相馬2020 Section 1《NPOと地縁組織》

開催報告

Section 1 《NPOと地縁組織》出会って変わったこと、変わらなかったこと

 

《登壇者》
一般社団法人日本カーシェアリング協会コミュニティ・サポート事業部 事業部長 平塚勇気氏

宮城県南三陸町入谷地区林際カーシェア会事務局長 菅原辰雄氏

《コーディネーター》
一般社団法人東北圏地域づくりコンソーシアム事務局長 髙田篤氏

【開催報告】

 Section1では、震災をきっかけに変化してきたNPOと地縁組織の関係について考える事例として、南三陸町の林際カーシェア会をとりあげ、NPOと地縁組織の協働のあり方を中心に話をつめていきました。

 

平塚さんは、県外を含め20地域に及ぶ地域でカーシェアを利用したコミュニティづくりに取り組んでいます。「地域の方たちが定期的に開催する《おちゃっこ》では地域にあったルールづくりや役割を決めます。少しずつ変えながら持続できる体制にしますが、私は背中を少し押しているだけ。手助けし過ぎない事が肝だとわかり、この活動で自分自身が変わった」と、お話しいただきました。

 

これに対して菅原さんからは、「自分の考えが一番変わった。自分が一翼を担えば出来る!ってね」とお話しいただきました。「まずは自分がやろうと思う事が大事ですが、自分が思う事と相手が思う事は違うし、思いにも温度差があります、相手の身になって喋り、普段やっていることにチョッと加えれば人の役に立ちます」、とお話しいただきました。

カーシェア会は、運用する人と利用する人が一緒で、全員が会員の支え合いの会です。だから無理をしない支援ルール、買物や旅行などの楽しい企画、防災訓練や地域活動の協力についても「おちゃっこ」で話し合って実施しています。このセッションを通して、「地域の課題をNPOが主体となって解決するのではなく、地域が主体で解決するのをNPOがサポートしていくことも、新しい地域のあり方として、様々な可能性が出てくるのではないか」と、最後にセッションを纏めました。

 

(記:深澤 秀樹/特定非営利活動法人ふくしまNPOネットワークセンター)