暮らしのDXを考える。第4回かまいしDX勉強会を開催しました!!

第4回かまいしDX勉強会を開催しました!!

2023年1月17日、NPO法人アットマークリアスNPOサポートセンターは、「第4回かまいしDX勉強会(暮らしのDXを考える)」を釜石情報交流センターとオンラインのハイブリッド形式で開催いたしました。

この勉強会は「近い将来に訪れるデジタル化社会を見据え、DXが私たちの生活や地域にどのような変化をもたらすのか、また誰もが使える仕組みとして広げていくための取り組みを紹介し、地域DXのカタチを考える。」という目的で立ち上げました。

釜石の人はもちろんですが、他の地域にお住まいの方も地域のDXに興味がある方であれば、どなたでもご参加頂ける場として学びの輪を広げていきたいと考えています。

〜かまいしDXプロジェクトへの展開の可能性を探る〜

5回目となるDX勉強会。当日はおおよそ20人の方が参加され、一般社団法人日本デジタルトランスフォーメーション推進協会の森戸裕一代表理事を講師に迎えて、お話しを伺いました。

一般社団法人日本デジタルトランスフォーメーション推進協会 代表理事 森戸裕一氏

【デジタル活用で課題解決と新たな地域産業創出を】

人口減少と高齢化が大きな課題となっております釜石市において、デジタル技術の活用に対する期待が高まっているようです。森戸代表はまず冒頭で、「暮らしのDXの本質は、デジタルの力で全ての住民の方が幸せに暮らせる社会を実現することです」と強調されました。



そのためには自治体がリーダーシップを発揮し、デジタル化に先行して取り組む必要がある。地域住民の生活をデジタルシフトさせる上で、自治体が先導的な役割を果たすべきだ。とのこと。

同時に、高齢者の方々を支えるNPOや介護・福祉事業者など、いわゆる「共助」の領域でのデジタル化も不可欠だと森戸氏は指摘されました。共助の領域がデジタル化に取り組むことで、高齢者の方々自身がデジタル機器を持たなくても、的確な支援を受けられるようになるというわけです。


また、デジタル化は単に既存業務の効率化にとどまらず、地域が抱える課題をデジタル技術で解決するビジネスを生み出す可能性があると説明されました。これまで製造業中心だった地方産業に変わり、こうした課題解決型のデジタルビジネスが新たな主力産業になり得るとの見方を示されました。

そのためには、地元中小企業によるデジタル関連の新規事業参入が欠かせません。既存事業のデジタルシフトにくわえ、地域課題解決型ビジネスへの進出を促す必要があるとのことでした。自治体には、こうした新規参入を後押しするため、デジタル関連企業の誘致や人材確保にも取り組むべきだと提言されました。



一方で、森戸氏は「デジタル化は押し付けるのではなく、自然とデジタルに馴染み、サービスの向上を実感できるようにすることが大切です」と強調されました。つまり、デジタル機器の利用を無理強いするのではなく、生活の質が向上したと自然に感じられるよう、デジタルを上手く取り入れていくべきだということです。


そのためには、自治体、企業、NPO、住民の方々がそれぞれの立場から連携し、地域に合ったデジタル活用のあり方を見出していく必要があると仰られました。単に技術を導入するだけでなく、暮らしの利便性がどう向上するかを住民視点で追求することが不可欠だと訴えられました。

さらに、デジタル化を通じて人口減少や高齢化、そして地域経済の停滞といった課題に立ち向かうアプローチが具体的に示されました。

例えば、これまでは行政がデジタル化の恩恵を受けづらかった高齢者層について、介護や福祉の現場でデジタルツールを活用することで、サービスの質を高められるということです。同時に現場従事者の負担軽減にもつながり、人手不足解消の一助となります。

また、地域課題の解決に向けて新しいデジタルビジネスを立ち上げることで、雇用創出や関連企業の集積、ひいては地域経済の活性化が期待できるそうです。製造業の求人が減る一方で、デジタル人材の需要が見込まれるためだそうです。

さらに、行政サービスのオンライン化などを進めることで、地方在住者でも遠隔で専門家と相談できるようになり、地元で働くことが容易になります。都市部の人材を呼び込むチャンスにもなるそうです。


勉強会では、このように多角的なアプローチによって、デジタル化を地域活性化につなげていく道筋が示されました。

釜石市民が主体となり、デジタル技術を上手く取り入れながら、地域が抱える様々な課題を解決していくことの重要性が、改めて共有されました。また、各主体が実践に移しながら、効果的なデジタル化を進めていくことが求められる。との学びを得ました。

ご参加頂いた皆様、講師を務めて頂いた森戸様、ありがとうございました。
次回もまた有意義な学びの機会を創りたいと思います。

 

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