釜石市只越町(ただこえちょう)にある「みんなの家 かだって」が
グットデザイン賞を受賞しました。
【グッドデザイン賞】 とは
公益財団法人日本デザイン振興会が主催する、総合的なデザインの推奨制度です。
家電やクルマなどの工業製品から、住宅や建築物、各種のサービスやソフトウェア、
パブリックリレーションや地域づくりなどの
コミュニケーション、ビジネスモデルや研究会開発など、有形無形を問わず、
人によって生み出されるあらゆるものや活動を対象としています。
(以下、記事からの抜粋)
概要 東日本大震災被災地を受けて、建築家に何が出来るのかを問うために、
伊東豊雄・山本理顕・内藤廣・隈研吾 妹島和世の5名の建築家が「帰心の会」を結成。
10万人以上の人々が家を失い、無味乾燥な仮設住宅での 厳しい暮らしが続く中、
より人間的で居心地の良い場所を提供したいとの想いから、
『みんなの家』プロジェクトを提唱
『みんなの家』とは、1家を失った人々が集まって語り合い、
心の安らぎを得ることの出来る共同の小屋。
2住む人と建てる人が一体となってつくる小屋。
3利用する人々が復興を語り合う拠点となる場所である。
この場所に「みんなの家」がOPENしたのが、6月23日。
忘れもしません、私の就職日の次の日の出来事です。
”みんなの家”が少しずつ出来上がって行く過程を他人事で眺めていた立場から一転、
「(心の復興の為に)復興が目 で見える所で仕事がしたい。
何か(人の)役に立ちたい。」と言う強い想いで今、この場所に居させて頂いています。
OPEN当初は建築関係の見学の方々が大半でその後、ボランティアの方々や観光客に
まぎれながら、地域のお母さんやお父さん 方がポツリポツリとおいでになるようになり、
それでも何をするでもなくただ覗いただけでお帰りになっていたものが、
「・・のついで だから」と言いながら、身の上を話されて行かれる方が
少しずつ増えました。 中には「あの時(震災の時)、ああすれば良かった。
こうすれば良かった。」と話しながら涙を流して行かれる方もおられます。
自分も被災者で、身内を亡くして居る事もあり、応対に苦しんだ時期もありましたが、
我慢せずに一緒に涙しても構わない のではないのか?と考える事で心が軽くなり、
私の心は何とか少し前に進んで来れています。
そんな全てを包み込んでくれたのが、この”みんなの家 かだって”です。
一度、夕暮れ時においで下さい。(照明が素晴らしいです)
三か月が経った今、みんなの家の周りは相変わらずの雑草と瓦礫屑、
大潮の時には裏通りは冠水、なにも・・・本当に何も進ん でいないように感じられ、
気持ちが滅入る事もあります。
それでも、自らの気持ちだけは「前に進む事を止めないで行こう」と
”みんなの家の灯り”を見て思うのです。
そんな魅力のある【みんなの家 かだって】
是非、一度遊びにお出で下さい。