2025年度日本郵便年賀寄付金助成事業【デジタルで変わる暮らしのカタチ】第3回レポート ~デジタルサービス実用化検討会より~

2025年9月30日、オンラインにて第3回デジタルサービス実用化検討会を開催しました。

今回は、これまでの議論をさらに具体化するため、夏に実施した市民・事業者向けアンケートの結果を共有しながら、各テーマの実現に向けた技術面・運用面の検討を深めました。

アンケートから見えてきたこと

8月に釜石市内の公営住宅(約400世帯)と福祉関係事業者(約43件)を対象に実施したアンケートの中間報告を共有しました。

📊 市民向けアンケートの傾向(回答68件)

  • 回答者の約7割が60代以上
  • 使用機器はスマートフォンが圧倒的多数
  • よく使うアプリはLINEが突出。次いでYouTube、防災関連アプリも一定数
  • デジタルへの強い不安を訴える声は、想定より少なかった

📊 事業者向けアンケートの傾向

  • 利用者・家族との情報伝達に困難を感じている声が複数
  • 関心テーマは「情報提供と安否確認」「業務効率化」「LINE活用」など

また、自由記述には「デジタルを活用すれば孤独死を防げるのでは」「スマホを持っていない方への支援が必要」といった声も寄せられており、今後のシンポジウムで活用していく予定です。


テーマの深掘り

地域コミュニティアプリ「ピアッツァ」と「MIXI2」
地域内SNSの候補として、イベント・お譲り・教えてなどの機能を持つ「ピアッツァ」を紹介しました。ただし現状では岩手県内での展開がなく、100名の事前登録が必要なため、まずはすぐに始められる「MIXI2」を使って試験的に動かしてみる方向で検討を進めることになりました。釜石ローカルのテーマコミュニティを作り、子育て・地域情報などのやり取りを少人数から始めてみる予定です。

防災ウォッチ
7,000円台から購入できるスマートウォッチも紹介しつつ、現時点ではまずスマートフォンの活用を広げることを優先し、ウォッチはその先の選択肢として位置づける方向を確認しました。また、シニアの方が音声入力を意外と使いこなしているという現場の気づきも共有され、AIと音声入力を組み合わせた情報伝達の可能性についても話題が広がりました。

コミュニティ交通・買い物支援
富山県黒部市の社会福祉協議会が取り組む「福祉車両の共同運行」や「GOトレ(介護保険を活用した外出訓練)」の事例を紹介しました。福祉施設の送迎車両が空いている時間帯を地域交通として活用するという発想は、釜石でも参考になる可能性があります。また、現在のバス路線を地図で整理してみると「課題の本質は路線の不在より、バス停までの距離や時刻のわかりにくさかもしれない」という気づきも生まれました。

福祉サービスマップ
釜石市が整備を進めるGISマップに加え、市民自身がGoogleマップにピンを打ちながら「自分たちの街のマップ」を作るというアイデアが出ました。ラーメン店、子どもの遊び場、おむつ替えスポットなど、行政マップでは掲載しにくい生活密着の情報を住民参加型で蓄積していくイメージです。行政のオープンデータと市民発信の情報が「重なり合う」形で活用できれば、お互いの強みを活かせるという方向性が見えてきました。


今後の進め方

次回(第4回・10月開催予定)では、利用者側の視点を取り入れながら、より具体的なプロダクトのイメージを検討していきます。また、黒部市の事例をもとにした福祉DX勉強会も10月〜12月に開催予定です。

引き続き、「こんな情報があると助かる」「うちの地域ではこうしている」といった声をお寄せいただけると大変参考になります。関心をお持ちの方はぜひ @リアスまでお声がけください。


NPO法人アットマークリアスNPOサポートセンター 年賀寄付金助成事業「デジタルで変わる暮らしのカタチ」

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