オンラインサロン「理解と選択を目指しICTを活用した障がいのある子ども・若者支援」

1月24日(月)に「障害のある児童、若者を支援する現場が抱える悩みや問題は何ですか?そこから見える課題の対応策を一緒に考えましょう」と題して、岩手県、宮城県、福島県の障がいのある児童・若者支援の活動を行っている団体とその地域の中間支援団体のみなさんとオンラインサロンを行いました。

参加した団体は岩手県釜石市で活動しているNPO法人障がい者自立センターかまいしの大関さんと早坂さん、宮城県気仙沼市で活動している一般社団法人かもみ~る代表の小原さん、福島県南相馬市からNPO法人きぼうの理事新妻さん、中間支援団体から気仙沼まち大学の佐藤さん、南相馬市市民活動サポートセンターの原田さん、日本NPOセンターの佐藤さん、アットマークリアスNPOサポートセンターの鹿野さんの8名です。コーディネーターはアットマークリアスNPOサポートセンターの横澤です。

 

特に今回は2020年小学校、2021年中学校でプログラミング教育が必須となり、学校の従業でもタブレットの活用がされている中、支援の現場でのICT活用についてみなさんが感じていることや活動での悩み、課題などを伺ってみました。

 

《活動の中でのICT活用について》

NPO法人障がい者自立センターかまいし ライトハウス施設長 大関さん

当団体では子供たちがタブレット操作に慣れる事を目的にプログラミング講座や自由にタブレットに触れる時間を作っています。その中でスタッフさんが思っている以上に子どもたちの覚えが早くWeb検索などもできる用になってきている事で、スタッフさんがICTリテラシーを学ぶ必要があるのではないかと思っています。

 

一般社団法人かもみ~る 小原さん

当団体では知的障がいの方、発達障がいの方、のある若者の就労支援の中で、パソコンを活用した就労支援を行った事もありましたが、タブレットやスマートフォンを使用する際は自宅で親御さんの元で行っているという感じです。今のところICT活用はしておりませんが地域のみなさんのつながりや関わりを通して学ぶ事を重要だと思っております。

 

NPO法人きぼう 新妻さん

当団体は子どもたちにタブレットやパソコンに触れる機会を作っています。プログラミングも行っておりますが、多くのICTに触れる機会として大型モニターとコンテンツを活用し発達障害の支援を行っています。また、子どもたちがネット犯罪に巻き込まれない様、正しいICTの活用を学ぶ事も同時進行で行う必要があると思っております。

 

《福祉系委託事業の中やりたくてもやれない事は、

また、家庭と事業所の支援プログラムで調整はあるのか》

 

一般社団法人かもみ~る 小原さん

まちづくり事業として障がい者の方が地域の方と関わりを持つ機会をつくっているのでが

障がい者就労支援事業ではできないため、助成金を活用しております。

また、ご家庭と団体事業の調整についてはそれぞれのご家庭によって色々なので常にお一人おひとりのご家族と話し合いながら進めております。

 

NPO法人障がい者自立センターかまいし ライトハウス施設長 大関さん

子どもたち一人一人に支援計画を作成しますので、その中に遊びの一環ではなくそこ子がタブレットの操作が出来るようになるとどうなのかなどを考えながら支援プログラムを作成しています。また、プログラミングを実施した

家庭との調整については、ご家庭にお任せしておりますので特にしておりません。

 

NPO法人きぼう 新妻さん

当法人もお子さんの支援計画を立てる中にICT活用を取り入れております。相馬支援学校ではタブレットなどICT活用を積極に取り組んでおりますので、どのようにICTを活用すると子どもたちの学校生活に役立つのかを子どもたちと一緒に考えながら取り組んでいます。また、ご家庭にタブレットの貸出しもしております。

 《中間支援組織とつながる事の新たな可能性》

現在、私たちをとりまく環境はスマートフォンやタブレット、パソコンが当たり前のようにあり、社会の仕組みはICTの活用が当たり前になりつつあります。それは障がいのある子ども、若者も例外ではありません。ですが、支援現場のみなさんは普段の活動でなかなか手が回らない、ICTが苦手で・・・、手段がわからないなど、難しい状況もある事が分かりました。今回のサロンには地域で活動する中間支援組織のみなさんも参加しており、そんな時は中間支援や他分野で活動する団体と連携する事で新たな可能性が出てくるのではないかという話も出ました。同じ活動でつながる事も大切ですが、同じ活動でも他地域の団体とのつながりや他分野とつながりは団体の視野や見分を広げる機会となり、活動が広がるきっかけにもなると感じました。

ICTが全てではありませんが、ツールやコンテンツを理解し選択しながら活動に取り入れる事、団体が苦手意識や手が回らないなら、得意な団体さんと一緒に取り組む事も考えてみると団体の活動だけでなく、子どもたちや若者たちの将来の選択肢も増える事につながるのではないでしょうか。

 

※本事業は、「タケダ・いのちとくらし再生プログラム」自主連携事業の一環として日本NPOセンターとアットマクリアスNPOサポートセンターが実施しています

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