
2025年2月5日、アットマークリアスNPOサポートセンター主催で「多様な視点で未来へつなぐ~アイデア創出ワークショップ」を開催しました。本ワークショップは、地域の多様な課題をデジタルの力で解決するため、住民・企業・行政の皆様が一堂に会し、新たなアイデアを共創する場として企画されました。今回のワークショップには33名が参加し、異なる視点から地域の課題を共有し、デジタル技術を活用した解決策を考案しました。
この記事の目次
ワークショップの目的
本ワークショップでは、以下の3つを目標としました。
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多様な視点を共有し、相互理解を深める
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デジタルの力で課題を解決する具体的なアイデアを共創する
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地域のつながりを強化し、持続可能な暮らしを実現する基盤を築く
プログラム概要
ワークショップは5つのセッションで構成されました。
オープニングでは、本ワークショップの趣旨説明を行い、参加者同士のアイスブレイクとして、日常生活で感じるちょっとした不便について共有しました。
続く「視点共有ワーク」では、住民や行政、事業者が混合チームに分かれ、それぞれの視点から地域課題を洗い出しました。その後、グループ内で共感できる不便や似たような課題を整理し、デジタル技術を活用した解決の可能性を話し合いました。
「デジタルアイデア創出ワーク」では、高齢者支援、地域コミュニティの連携強化、子育て支援、防災といったテーマごとに、具体的なデジタル活用策を検討しました。各グループが課題を深掘りし、アイデアをスケッチや説明文としてまとめました。
その後の「発表とフィードバック」では、各グループが成果を発表し、他グループやモデレーターからのコメントを受けました。課題に対する具体的な解決策になっているか、デジタル技術を効果的に活用しているか、他の課題にも応用できる可能性があるかといった観点でフィードバックが行われました。
最後の「クロージング」では、参加者全員が振り返りを行い、「気づいたこと」や「共感したこと」を共有しました。また、アイデアの実現可能性について議論し、今後の展開に向けた第一歩を踏み出しました。
グループワークの成果
各グループでは、デジタル技術を活用した地域課題解決の具体的なアイデアが生まれました。
高齢者や障がい者の暮らしを支えるデジタル技術
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交通の不便さの解消: バスの運行情報を提供するアプリ、デコボコマップの活用
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情報共有のDX: 紙ベースの情報のデジタル化、高齢者向けの情報配信アプリ
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医療・福祉のDX: オンライン診療・予約システム、障がい児向け送迎サービスのデジタル化
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生活のDX: 移動販売のデジタル化、生活支援アプリ
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防災のDX: 期限切れ防災食品の活用プラットフォーム、避難支援アプリ
子育て世帯を応援する暮らしのDXとデジタル技術
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子育て支援の充実: 一時預かりのネット予約、親の病気時の支援サービス
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情報発信のDX: 広報専用アプリ、釜石特化のChatGPT「かまりんボード」
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移動支援の充実: 自動運転タクシー、相乗りマッチングアプリ
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地域のつながり強化: 子育て世帯向けの情報共有プラットフォーム
地域コミュニティの連携を強化するデジタル技術
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交通・買い物支援: AIを活用した移動・買い物・医療支援システム
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情報共有の強化: コミュニティSNS、マッチングアプリの導入
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医療・福祉の改善: 医療機関のアクセス向上、オンライン診療の推進
暮らしの中の防災を支えるデジタル技術
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防災情報の発信強化: スマートWi-Fiスポット、ドローンを活用した移動式Wi-Fi
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避難支援のDX: ペットロボットによる避難呼びかけ、ドローンによる避難情報提供
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防災教育の充実: VR・ARを活用した震災体験、プロジェクションマッピングの活用
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防災訓練の改善: 新しい形式の訓練導入、消防団の若年層参加促進
参加者の声
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「異なる視点から課題を考える機会になった」
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「デジタル技術の活用可能性を実感した」
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「具体的なアイデアに落とし込むプロセスが勉強になった」
今後の展開
本ワークショップで生まれたアイデアを基に、プロトタイプの試作や実証実験を進めていきます。継続的なワークショップの開催も予定しており、地域の皆様と共にアイデアを実現していくことを目指します。
引き続き、アットマークリアスNPOサポートセンターは、地域課題の解決とデジタルの力を活用した未来づくりを支援していきます。