2020年3月ごろから新型コロナウイルスの感染症拡大し、この1年で働き方や人との関わり方など世の中は大きく変化しました。私たちNPOもコロナ禍で対面での活動が難しくなり試行錯誤を繰り返し活動を行っています。
そこで、11月30日(木)、ニートやひきこもり・発達障害や知的障害等の若者支援活動を行っているNPO法人と企業の方にご参加いただき「今、若者支援現場が必要と思う、必要な支援とは何か?」をテーマにオンラインサロンを開催し、現場の情報共有や課題など伺いました。
ご参加いただいたのは岩手県から株式会社 RyuPlusの上路勝彦さん、宮城県からNPO法人Switch 三上綾香さん、福島県からNPO法人ビーンズふくしま 江藤
大裕さんです。
《コロナ禍の若者支援現場の状況は?》
NPO法人ビーンズ江藤さん
「緊急事態宣言が出た当時は来所する際の「バスや電車がいやだ、人混みがいやだ」との理由から利用者さんがかなり減りました。一番はみんなが家から出なくなったことでニートやひきこもりが社会課題ではなくなったのだと思っていました。相談件数もかなり減っていましたし。ところが、緊急事態宣言が解除された途端、相談件数がかなり増えました。また、「居場所や支援場所とつながりたいがコロナが怖くて来所することが出来ない」という声があり、現場にオンラインを拡充させたのですが、オンラインに慣れていない方も多いので支援スタッフから「やっぱり対面も必要だよね」という声が出ています。」
NPO法人Swicth 三上綾香さん
「緊急事態宣言の時は利用者さんとオンラインを活用したプログラムを実施していましたが、利用者さんのオンラインスキルや環境面でも格差があり、なかなか難しい状況でした。コロナが落ち着いてから対面とオンラインの半々で行っています。」
株式会社 RyuPlus上路勝彦さん
「就労においては職場の見学は遠慮してほしいや就職後のホローも職場に伺う事が難しいため出来ない状況もあります。さらに、実習も出来ない状況のため若者が就労に着けないというのが現状です。」
《現場が抱える課題》
NPO法人Swicth 三上綾香さん
オンラインを活用する上では支援組織のオンライン活用の環境整備やスキルの向上も課題です。
株式会社 RyuPlus上路勝彦さん
若者を受け入れる職場では「在宅ワーク」を取り入れる会社も多い事もあり、「私は在宅ワークでいいです」と言う若者もいます。コミュニケーションが苦手な若者に、対面でのコミュニケーションとリモートでのコミュニケーションという2つの概念をどう理解させるのか難しいです。また、コロナ禍で職場体験の受け入れを控えている企業が多い事も課題です。
《中間支援組織とつながる事の新たな可能性》
若者支援の現場から課題としてあがった「職場体験が出来ない若者」や「在宅ワークを意識した若者の職場体験」としてブログやWEB記事の「ライティング」のインターンシップの機会をつくれないかという話があがり、みなさんと一緒に検討してみました。
「ライティングはできないけど、写真撮影が好き人、文章を書くのが好きな人、タイピングが得意な人・・・など作業を分業制すると自分でも出来ると思うのです。若者が体験しやすく出来たらいいですね。」というアイディアも出ました。
そこでNPOサポートリンクのWEBサイトで試験的にやってみようという事になりました。
今後、実現に向けて打合せを始めたいと思います。
新しいチャレンジにつながったオンラインサロンでした。
※本事業は、「タケダ・いのちとくらし再生プログラム」自主連携事業の一環として日本NPOセンターとアットマクリアスNPOサポートセンターが実施しています