行政と地域のDXを考える。(1/2)第3回かまいしDX勉強会を開催しました!!

第3回かまいしDX勉強会を開催しました!!

この勉強会は「近い将来に訪れるデジタル化社会を見据え、DXが私たちの生活や地域にどのような変化をもたらすのか、また誰もが使える仕組みとして広げていくための取り組みを紹介し、地域DXのカタチを考える。」という目的で立ち上げました。

釜石の人はもちろんですが、他の地域にお住まいの方も地域のDXに興味がある方であれば、どなたでもご参加頂ける場として学びの輪を広げていきたいと考えています。

2023年9月27日(水)に開催した勉強会は《行政と地域のDXを考える》をテーマに据えて開催しました。

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今回の勉強会で御登壇いただくのは、酒田市デジタル変革戦略室長の本間 義紀氏と酒田市CDO(最高デジタル変革責任者)補佐官/(株式会社NTTデータ 課長)の野田 徹氏のお二人。

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本間 義紀氏 酒田市デジタル変革戦略室長
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野田 徹氏 酒田市CDO(最高デジタル変革責任者)補佐官/(株式会社NTTデータ 課長)

2021年3月に策定された「酒田デジタル変革戦略」をもとに展開している行政と地域のDXの取り組み、そして地域課題解決の手法として注目を集めているリビングラボをどのように活用しているかについてお話を伺いました。

まずは前半として本間様から「酒田市デジタル変革戦略」についてお話しいただきました。

(以下、本間様の講演内容を要約して記載しております。)

山形県酒田市におけるデジタル変革

本間 義紀氏:皆様こんばんは。酒田市デジタル変革戦略室長の本間です。実は、酒田市の取り組み全体をお伝えする機会があまり多くないので、このような場を頂けたことは有りがたいなあと思っております。

私からは、酒田市のデジタル変革、DXのお話しをさせて頂きます。

DXの話に入る前に、酒田市の紹介をさせて頂きます。
人口は釜石市の三倍弱となっておりますが、ご多分に漏れず人口減少は進んでおり、コロナ禍等の影響もあってか社人研推計よりも進んでいるというのが現状。
面積は602㎢となっておりますが、平成の大合併でかなり広くなったという印象です。

酒田市デジタル変革戦略 〜デジタル変革で目指す未来

さて、酒田市の紹介はこのくらいにして、本題のDXへと話を進めてまいります。
本日お話しさせて頂く内容は大きく分けて3点となりますが、その前にDXやデジタル化が始まった経緯を少しだけお伝えします。

酒田市がDXやデジタル活用に取り組み始めたきっかけは、定額給付金のオンライン申請でした。
申請の仕組み自体には賛否ありましたが、当時の市長はオンライン申請の手軽さや利便性に着目し、市民に対するサービス提供とデジタルの組み合わせに大きな可能性を感じたようです。
市民が直接メリットを感じられるような行政サービスのデジタル化が必要だ。ということで、当時情報企画課長だった私のところに話が回ってきた。ということになります。

DXとは何か?ICTとは何が違うのか?何を目指せば良いのか?どうやったら進むのか?
当時は取り組んでいる自治体も少なく、市長や部長も含めて暗中模索の中で骨格を創るという作業を始めたのですが、その中で一番重要だという結論に至ったのがCDO(最高デジタル変革責任者)と専門部署(デジタル変革戦略室)の設置でした。

最終的にCDOには株式会社NTTデータグループ代表取締役社長の本間洋氏に就任を頂き、CDO補佐官として株式会社NTTデータの野田徹氏が着任することとなりました。

CDOや専門部署がなぜ必要なのか。という議論は当初からありました。
しかし、デジタルという技術を活用してデジタル変革を推進していくこと。これを行政内部のリソースだけで進めていくのは不可能だ。というのが当時の市長、部長を含めた共通認識でした。

さらに、専門部署だけではなく全庁的にデジタル変革に取り組む事になりますので、職員はもちろんですが、市民の皆様にもその本気度を示すためにも旗印(伴走者)が必要になるということがありました。

その観点から「CDOに求めるもの」として資料に示してある4点を重視して候補者を探すことになります。

とはいえ、希望に添う候補者を探すのは本当に大変でした。
公私問わずアンテナを広げて、年齢や職種を問わず情報を集めていたのですが、NTTデータの社長さんがどうやら酒田市の出身らしい。という情報を得ました。
とはいえ、当時NTTデータさんとは何の接点もありませんでしたので、日頃お付き合いのあるNTT東日本山形支店様を通じてなんとか接点を持つに至りました。

直接お会いしてお話を聞いて頂いたのは秘書室長様でした。酒田市からは市長、部長、私の三人がお伺いしたのですが、面談は市長が喋りっぱなしでした。自分の思い、酒田市の未来、本当に熱を持って話しておりました。

NTTデータ様としても悩まれたのではないかと察しますが、最終的にCDO就任をご了解を頂く結果となりました。

自治体の欠点。スピード感の欠如を克服するために

自治体の欠点として「スピード感がない」と良く言われますが、デジタル化の分野において致命傷になりかねない。このことを踏まえて、市長が示した方向性を迅速に進めていくための組織体制を重視しました。
その上で、デジタル変革戦略室と庁内各部署を繋ぐ役割として兼務職員を配置しました。

さらに、DXを推進していく上で役所だけではない推進体制構築のために「デジタル変革推進に関する連携協定」を結びました。

また、連携協定に基づいて4者連携会議を設置し、2022年度実績では5月と11月に開催。
出席者は各々事務方の責任者となっており、ここでもスピード感を失わない工夫をしております。

デジタル変革戦略 

2021年3月に策定したデジタル変革戦略ですが、市民の皆様や関係者の理解が進みやすいように。ということを考えております。

実現したい未来をビジョンとして、そこに「大切にしたい姿勢」「日々果たす使命」「提案する価値」が連なるカタチで全体構成を示しています。

提案する価値に示した3項目(住民サービスのDX・行政のDX・地域のDX)には各々にDXアプローチ・DXチャレンジ・DXアクションといった段階を示しておりますので、それをご覧頂きたいと思います。

デジタル戦略:住民サービスのDX

住民サービスのDXでは「利用者目線での利便性が高い住民サービス」の提供を目指しており、DX推進のきっかけとなった「オンラインを活用した行政サービスの提供」も盛り込まれています。

デジタル変革戦略:行政のDX

行政のDXは内部業務に関わる事ではありますが、ここをきちんとデジタル化することが職員の負担軽減につながり、ひいては市民の皆様へのサービスが向上する。と考えています。

デジタル変革戦略:地域のDX

地域のDXは非常に多岐にわたります。住民生活やあらゆる産業にデジタル技術を実装して、その人がその人らしく快適に暮らせる街にしていきたい。と考えてこれらの戦略をつくっています。

個別事業の実績

個別事業については、庁内それぞれの担当課がデジタル化の目的や意図をきちんと理解することが不可欠となりますので、デジタル変革戦略室を含めた意思疎通や連携が非常に重要となります。

デジタルのメリットだけでは無くアナログとの融合も含めて丁寧に事業を進めているところです。

住民サービスのハブとなる「酒田市公式LINE」とオンライン市役所「さかたコンポ」

行政のDX 市議会のデジタル化実現と市業務の効率化

地域のデジタル化 個別事業の紹介

デジタルが苦手な方のために

全ての市民の皆さんがデジタル化の利便を得るためには、主に高齢者の皆さんをはじめとした「デジタルが苦手なかた」向けのフォローや相談窓口の設置は重要だと捉えて継続的なサポートを予定しております。

以上で私からの酒田市デジタル変革戦略の概要については一旦ここまでとさせて頂きたいと思います。

質疑応答

質問:DXを推進していく上で、市民の皆さんの受け止めはどのような反応ですか?

本間:市民の受け止めは本当に人それぞれです。但し、実際のサービスを経験した方からは、概ね良い感触は得ている。但し、行政からのサービス提供に留まっているかなと思っている部分もあるので市民や地域全体を巻き込んでのものに育てて行くには時間がかかるかなと考えている。

質問:外部との連携、未知の分野への取り組み。行政が苦手とする分野なのかなと思うのですが、工夫している点や苦労などはありますか。

本間:酒田市だから出来た部分ももちろん有ると思っていますが、もちろん他の自治体でもやり方次第で出来ることだと思います。あえて言うならば、プロジェクト当初から考えている「行政だけに留まらない組織体制」の構築や「外部との連携」を前提としたプロジェクトの推進。という部分がヒントになると思います。既存の地域資源、リソースを活用して「繋がり」を掘り起こして活用することも重要ですね。

※前半部分はここまで。次回、地域課題解決の手法 酒田リビングラボ に続きます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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